JAI

レース場で活躍する「人工の目」

Aristurtleは、ギリシャ・テッサロニキ(Thessaloniki)の学生チームで、電気レーシングカーの設計・製造を行い、ヨーロッパ各地の学生フォーミュラ大会に出場しています。この2年間は、学生フォーミュラ大会に出場する人間のドライバーに取って代わる、電気自動車に搭載する完全自律型システムの開発に取り組んできました。

アプリケーション

自律走行車レースは、世界中の工学部の学生たちの間で進化を続けている人気スポーツです。学生たちは、最速の自律走行レースカーの開発を競い合っています。ラップタイムと最高速度が勝負の分かれ目となる、高度な技術を要する競技です。その中で、成功を左右する最も重要な技術がマシンビジョンです。

ドライバーのいない完全自律型レーシングカーには、トラックの制限や路面の状態を把握するために、高度で効率的なマシンビジョンのハードウェアとソフトウェアが不可欠です。さらに、これらのビジョンシステムは、プラスチック製のコーンで示されるトラックマークを正確に検出することが求められます。信頼性の高い情報を提供することにより、最適な加速・減速を計算したり、ブレーキをかける場所やレースカーの完璧なコースを定義したりすることが可能となります。この情報をもとに、独自の機械学習システムで入力内容を学習し、スピードとハンドル操作の両方をきめ細かくコントロールすることにより、最善のドライビングパフォーマンスを実現します。こうした最新技術の組み合わせが、ラップタイムの短縮、走行距離の向上、そして人間のドライバーが操縦する車をはるかに上回るタイヤマネジメントを可能にしているのです。


挑戦

このアプリケーションの最大の課題は、機械学習アルゴリズムに転送される高解像度の画質を維持しながら、どんな天候でもコーンを識別することです。内蔵カメラは、ソフトウェアで処理するコース画像を撮影する役割を担います。レースカーの加速、減速、方向転換を制御できるように、コーン (コースの境界を示します)や、コース上の車の位置、その他の障害物を高い信頼性と速度で確実に識別します。また、ビジョンシステムは複雑な構造物にも容易に組み込めるようにしなければならないため、カメラの小型化・軽量化が求められています。

ソリューション

AristurtleはJAI Goシリーズのカメラを2台選択し、自律走行型レーシングカー「Thetis」のメインフープの下に、互いに斜めになるように設置しました。いずれも、物体検出用ニューラルネットワークモデルに画像データを提供するために使われています。雨天時に備えて防水ケースを製作し、テスト走行や大会期間中の連続使用に耐えられるよう万全を期しました。

メリット

サイズと重量はレース車両の設計における重要なパラメータで、AristurtleチームはJAI Goシリーズのカメラをレース車両に組み込む際に、その軽量・小型サイズの恩恵を受けた。カメラは、高速・振動する環境で動作するため、ローリングシャッタよりも空間歪みのないグローバルシャッタを選択したのは至極当然のことでした。JAI Goシリーズは、グローバルシャッタ方式を採用したカメラです。アナログゲインコントロールなどの機能により、適切な焦点距離と視野で最高画質が保証されるGoシリーズは、この用途に最適なカメラです。

カメラ

Goシリーズは、29×29×41.5mm(レンズマウント除く)・46gとコンパクトで軽く、堅牢筐体、最大80Gの衝撃と最大10Gの振動に対する産業グレードの耐性、そして18万時間以上のMTBF評価による高い信頼性で、Aristurtleにとって最適なソリューションです。プラグアンドプレイに対応するUSB3Visionインターフェースなど、その性能と機能を評価した結果、JAIのカメラを採用することとなりました。







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